考え方を変えて固定観念を壊す

病気を治そうと焦るほど、治りづらくなる理由

「○○するほど、○○できなくなる」といったタイプの話を聞くことがあります。

例えば・・

「相手に好かれようとすればするほど、距離が離れていく」「寝ようとすればするほど、寝付けなくなる」「妊娠しようと焦るほど、妊娠できなくなる」といった類の話です。

このような話は世の中に溢れていますし、誰でも「あの時は、焦り過ぎてうまくいかなかった・・」というエピソードを持っているのではないでしょうか。

特に、思いもよらない出来事に遭遇し、冷静さを失っている時などはなおさら焦ってしまうものです。
病気はその最たるものでしょう。

病気になると、多くの人は不安になり冷静さを失います。
そして、病気を早く治さなければと、焦ってしまうのです、

病気の奴隷になるということ

人によっては、寝ている時以外は、一日中、症状のことを気にかけ、(具体的な患部があるようなら、その部分に何度も触れる、確認するなど)血眼になって新しい治療法や治療家、健康法などを探し、生活の全般が「症状中心」になってしまう方も珍しくありません。
(このストレスだけでも、症状が治りにくくなるはずです)

これでは、まるで「病気の奴隷」になってしまいます。

今まで、そういった患者さんは沢山みてきましたが、やはり、症状がなかなか改善しにくい傾向があります。

正に、先ほどの「○○するほど、○○できない」というパターンそのものなのですが、そもそも、なぜこのようなパターンが成り立つのでしょうか?

さまざまな捉え方があるとは思いますが、当院では、これは私たちの「潜在意識」と密接な関係がある問題だと考えています。

病気を治そうとする強いモチベーションを維持することは難しい

今まで、多くの成功体験をしてきた方や、イメージ力が非常に強い方などが「病気を治そう治そう」という強い気持ちを持った場合、実際にその気持ちがエネルギーとなり、成果を出すことはたしかにあります。
(人よっては、かなり効果的です)

芸能人や起業家、スポーツ選手、芸術家などに、このようなタイプの方が多いように見受けられます。
しかし、彼らにそれが可能なのは、並々ならぬ努力によって、それを可能にさせるだけの精神力と実行力を構築してきたからでしょう。

一般的には、病気になり、気が滅入った状態で強いモチベーションを保ち続けることは至難の技ですし、むしろ、「反作用としてのデメリット」の方が大きくなりがちです。

例えばみなさんは、「鮮明に強くイメージしたことは実現する」という、成功哲学などでよく言われている言葉を、「なるほど、じゃあやってみよう!」と、なんの疑いもなく信じられますか?

おそらく、「あり得ない」とバッサリと結論を出すか、「いろんな本で言われてることだから、もしかしたら本当かもしれないけど、でも本気で信じるのはちょっとね・・」という方々がほとんどではないでしょうか。

反作用としてのデメリットは、正にこのような「疑い」に代表された形で表れます。

疑念と潜在意識の関係

例えば、「治そう治そう」と力めば力むほど、「本当に治るのか?」「失敗するのではないか?」「この治療法(治療家)で大丈夫だろうか?」などの疑念が出やすくなります。

もともと、物事をネガティブに考えるタイプの方であれば、なおさらその傾向が強くなります。

そして、頭の中でその疑念が繰り返し再生されることによって、「その疑念が潜在意識に刷り込まれていく」と考えられるのです。

では、その後どうなってしまうのかというと、残念ながら、本当にそれに近い現実を実現しようとする可能性が高くなります。

なぜなら、その方が整合的であり、論理的にスッキリするからです。

私たち人間は、基本的に整合性に欠けることや、論理的に納得できないことを嫌います。

そのため、私の症状は治らないかもしれない・・という疑念が強くなると、「あれ、治っちゃった」よりも、「やっぱり治らなかった」という現実のほうにリアリティを感じるようになり、そちらの現実を実現させようとするのです。

当院では、このような人間の心理的な壁をうまくすり抜けるために、力み過ぎている方には「症状の改善を焦ると、逆に治りづらくなりますよ」とアドバイスするようにしています。

遠回りのようですが、まずは、「現状よりも症状を悪化させない」くらいの現実的な目標を掲げて地道に努力する方が、ネガティブな疑念が表れにくく、結果的に改善への近道になるのではないかと考えています。

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